あなたは物件資料を正しく見れますか?【大切なことは小さく書いてある】

不動産「購入編」

いつだって大事なことは小さく書いてある
この世の真理です。

気になった不動産の物件資料やチラシを見て

これいい!

と思ったことがありますよね?
でもちょっと待ってください。本当にその物件には注意すべきポイントはないのでしょうか。
もしお買い得と感じたなら理由はないのでしょうか?

そう、そんな時は大抵、資料の右下か、ネット画面の下の方に小さく「何か」が書いてあるのです。

瑕疵担保免責・セットバック・未登記部分あり

今回は、不動産のちらしや物件資料を作り続けて25年の現役不動産屋の私が、不動産チラシや物件資料の失敗しない見方についてお話します。
資料の右下に書いてある、「小さな文言」についての説明をしていきます。

この内容を理解するだけで、今後の物件選びに、無駄な時間が無くなりなり、失敗しない不動産取引が出来るはずです。

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結論:大切なことは小さく書いてある

あなたは物件資料を見たときにまず価格や大きさ、特徴などをご覧になりますよね?
当然です。

そこでもし気になった物件があった時は、資料の「右下」やネットの下の方の「備考欄」を見て欲しいのです。

そこにはその物件の真の姿、もしお買い得と感じた物件であれば、その理由がそこに書いてあることが多いのです。

小さい文字という事はその物件にとって「都合が悪い」という事を意味します。

誰もが目に付く項目だけで、問い合わせをしてはいけません。
問い合わせをするときは効率的に、更に知りたいことを問い合わせるべきなのです。

ではどんなことが書いてあるでしょうか。解説していきます。

契約不適合責任免責(瑕疵担保免責)・設備の修復義務免除

見ただけで頭が痛くなる単語ですね。
大丈夫です、説明します。
要するにこの単語が書いてあれば

中古だから、引き渡した後に何か発見されたとしても、一切責任取りませんのでよろしく!設備が壊れていても知りません!

という内容になっています。本来中古取引においては

①引渡し後3か月以内に、契約の時には見つかっていない大きな不具合(雨漏り、シロアリ、給排水管の故障等)が見つかった場合は、売主様が修理修復をする。
②設備に関しても、引き渡し後7日以内に、契約時には使えていた設備が故障して動かない場合も売主様が修理修復をする。

中古物件であり新築とは違うため、買主様を保護するルールがありますが、それらを一切しない、という事です。

大きな買い物において、これは怖いですよね。

個人的には、「家」という商品で売っておいて、「家」としての責任が取れない、取りたくないというのは無責任だと感じますし、責任取りたくないなら「土地」として売ればいいのに、と常々思っています。

それか、何か不具合を知っていて隠しているのでは、、、と勘繰りたくもなります。

現在では、インスペクション(建物調査・検査)という制度があるので、あまり見かけませんが、不動産屋がお金をかけて調査・検査をしたくない(出来ない)から楽したい場合に、売主様に提案をして、もしくは勝手に「契約不適合責任免責」になっているケースもあります。

※インスペクションについて詳しく別記事で解説していますのでコチラをご覧ください。

建物検査していない中古戸建を買ってはいけない【インスペクション】
中古の不動産取引において、最近「インスペクション」という言葉を聞く機会が増えていませんか?あ、俺コーヒーにスキーム入れる派。今日は、インスペクションしたい気分なんだ。今から一緒エビデンスでも食べない?とか、意味も分から...

ちなみに、契約不適合責任は数年前まで「瑕疵担保責任」という言い方でしたが、いまだにそのまま使用している不動産屋が多いです。120年ぶりの民法改正も興味がない、情報がいつまでたっても古いままの不動産屋かもしれませんので、物件だけでなく、その不動産屋にも注意が必要です。

いずれにせよ、「契約不適合責任免責」という文字を見たら、何かある、と構えてください。

いや、大丈夫だと思いますよ。雨漏りもしていないし、白アリもいないですし。

、、そこまで言うなら契約不適具責任を負って下さい、もしくはインスペクションして下さい、というだけです。

建築不可・再建築不可

不動産の流通において、「建築が可能かどうか」という事はとても重要になります。
再建築不可、とは「市街化調整区域」といってそもそも家建てたらダメですという地域に属しているか、「接道要件を満たさない」つまり道に接していないか、道に著っとして接してないという敷地が多いです。

家として、今はリフォームなどをして住むことが可能かもしれませんが、再建築できないため、将来家の構造としての寿命を迎えた場合には、駐車場か資材置き場としてしか利用価値がないということになり、売却が困難(もしくは二束三文)になります。

つまり、将来価値が下がることが確定している物件(土地)であるということです。


そもそもの疑問として

でも、今実際に家が建っていますよね、、、?

と思わるかもしれません。
今現在家が建っているにもかかわらず再建築できない場合というのは

・そもそも違法(無許可)建築
・建築後、分割や売却により道路と接道しなくなっている
・当時の建築理由が農家住宅
・当時の建築理由が住宅困窮者向けの住宅

などがあります。

行政によっては、特別な許可を得たり、特別な事情に配慮して建築が可能なケースもありますが、事前に建築許可が出るケースはありません。
(建築確認申請出してくれたら判断する←購入後にしか出せない←購入しないと分からない)

この建築可否の要素については不動産屋でも非常に難しい知識になりますので、不動産屋さんの建築出来るかもしれないで、購入するのは危険です。必ず設計士や建築士に役所に事前相談をしてもらい、感触を確認してもらう必要があります。

いずれにしても、再建築不可、という文字を見たら購入目的によっては優先順位を下げるべきです。

※ちなみに再建築不可物件は、不動産投資においても避けるべき内容となっています。
 詳細については私が不動産投資の参考にさせていただいているはつまいさん(@_hatumai)のブログ(はつまいブログ)に詳しく書かれていますので、ぜひご覧ください。

【不動産投資】買ってはいけない!?利回りだけで判断するのは危険!初心者が避けるべき物件その1~再建築不可物件~
絶対に手を出すな?不動産投資初心者が買ってはいけない「再建築不可物件」についてメリット・デメリットも含めて解説しています。業者の売り文句にも注意しましょう!

心理的瑕疵あり(告知事項あり)

心理的瑕疵というのは、「その物件内で人が亡くなっています」という内容です。

私は全然気にしませんから大丈夫です。

という言葉も聞きますが、ご両親や、知り合いに相談したところ強く反対されてしまい断念する、という事は良くあることです。

もちろんトラブルでない場合、自然死など不可抗力の場合もあり、必ずしも「悪い」という意味ではありませんので、その内容をよく聞いてください。

ちなみにこの「心理的瑕疵あり」という文言はちらしや物件資料には通常記載しません
亡くなられた方のご遺族のプライバシーに対する配慮も必要で、安易には表示出来ないのです。
広告やインターネットなど、だれでも見れるケースでは、一部の検討されている方への配慮よりも、プライバシー侵害への配慮が優先させれるので「表示したいけど、表示できない」となっています。

ですから、問い合わせてみて初めて分かった、であれば良いのですが、堂々と掲載をしている場合、その不動産屋のプライバシー配慮に関するモラルが問われます。

※「人の死に関する告知」について別記事で詳しく書いていますのでご覧下さい

【事故物件】人の死に関する告知のガイドライン【どこまで言う?】
この家、5年前に一人で住んでいた母親が病気で亡くなり、10日後に私が発見したのですが、これって事故物件になるでしょうか?告知しないといけないのでしょうか、、、?不動産において『人の死』に関する告知のルール(ガイドライン...

【事故物件】心理的瑕疵あり不動産の告知義務【キーポイントはご近所にあり】
不動産を検討する中で、その物件が「心理的瑕疵あり」「告知事項あり」と言われたら何があったのか気になりますよね? また、これから売ろう(貸そう)としている不動産が「心理的瑕疵あり」「告知事項あり」に該当するとき、売れるのか(貸せるの...

修繕積立金が202〇年△月に□□□□□円に上がります(マンションのみ)

修繕積立金というのは、新築時に「最初から上げることが決まっている」内容になっています。
「長期修繕計画」の中で最初から途中で上がることが計画されています。

最初のうちは、修繕する箇所も内容も少ないですが、年数が経過するにつれて、修繕箇所増え、内容も修繕だけでは利かなくなるケースが増えるため、ある一定の時期が来たら(最初は10年後が目安)一斉に修繕積立金が上がるように、計画されています。

新築を売るために、最初が異様に安くて、後にその分含めて上げる計画をしているマンションも多くあります。

その金額が、計画通り、であれば良いのですが、滞納が多くて修繕積立金が足りない、といった理由である場合は要注意となります。

※マンション全体の税帯の滞納額については別記事で詳しく解説していますのでコチラをご覧下さい

中古マンションの選び方#どこにも書いていない『マンション全体の滞納額』を要チェック
中古マンションを選ぶときに、資料に書いてある項目が多くて何を見たらいいか分かりません、と困っている方は多いと思います。しかし実は『物件資料にも、物件HPにもどこにも書いていない事』こそが、中古マンション...

大切なことはいつも小さく書いてある

残念ながら小さく書いてある=マイナスポイントであるのは間違いありません。
だから不動産屋として小さく書いているのです。

これが普通の物件資料です。
逆にこんな物件資料は見たことがありません。

このようにわざわざ、大きく書いてくれることは、残念ならがら、、、無いと思います。

ですから、良く見えるところだけでなく、小さなことを見逃さず、見学したけどそれなら最初から見なかった、、という事が無いようにしたいですね。

誠実な不動産屋であれば、小さい文字の内容を最初に言ってくれるはずです。
内覧時に初めて言う不動産屋であれば、今後も大切なことは契約するまで伝えてはくれない事でしょう。

逆に「小さく書いてあること」をどれだけきちんと説明できるか、これで不動産屋のレベルが伺い知れます。小さなことの説明にはそれなりの知識と経験が必要です。
ピンチはチャンスではありませんが、回答次第で、信頼できるかどうかが分かるのです。

資料の右下から見る必要はありませんが、「大事なことは小さく書いてある」と胸に刻みましょう。

ではまた!

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この記事を書いた人
エネミー伊吹
エネミー伊吹

40代前半の現役不動産屋。20年以上不動産に携わる。
大学卒業後、住宅メーカーに就職し1年目に全国新人トップを取る。その後自身で設計をし、実家を建て替える。
20代後半から賃貸会社に転職し、不動産のマーケティングを担当する。
現在は仲介不動産会社に勤め、年間200件前後の不動産に携わり、毎年100組以上のお手伝いをする傍ら、ブログを書く日々を送る。
いちごを育てながらカステラを自分で焼く。甘党。

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