不動産の資料(やHP)を見るときに、まず皆さんが見るもの
「駅まで徒歩〇分」ではないでしょうか?
駅までの距離って大事ですよね。
でも、「実際その時間で駅まで行けないよ!嘘つき!」
という方多くいらっしゃませんか?
こんなに大事なことなのに、なぜ違いが出てしまうのか。そして大きな問題になっていないのか。
それには3つの理由があるのです。
理由が分かれば、本当の駅までの時間が分かる、かもしれません。
時間通りに辿り着かない3つの理由
- 信号の待ち時間や、高低差、混み具合は考慮しない(不可抗力)
- 昔は通れたルートが、今は通れないのにそのまま(マンション限定)
- そもそも駅の起点となる基準がおかしい(人的ミス)
平面で計算しているため、不可抗力は計算できない
そもそも徒歩○分の根拠は、1分=80mとされています。
ご存じの方も多いかもしれませんね。
昔、1分当たりの基準を決めるときにハイヒールを履いた女性が、1分で歩くことの出来た距離だとされています。

そしてこれは、直線距離ではなく、人が歩いていけるルートで測定されています。
※車両は通れなくてもいいんです。
「じゃあ、何故時間通りにつかないの?虚偽広告?」

1分=80mの中には、信号で待つ時間や、坂や階段などの高低差、そして混み合う事情等は入ってません。
実はこれで今回の答えはほぼ終わったも当然です、ありがとうございました。(終わるな)
大体の事情はこれで説明できることが多いのです。
それらを考慮してもまだおかしいよ、、という場合は続きを見てください。
パンフレットには絶対的な説得力がある(マンション限定)
そして次の理由ですが、マンションの距離分数は、新築時のパンフレットに準拠しているケースがほとんどです。
その中にたまにあるのですが、計算してみるとどーしても計算が合わない、こんな時間で駅まで行けるわけがない、という事があります。
よくよく調べてみたら、昔通っていたルート上に、今マンションが建っていたり、区画整理事業でルートが大きく変わってしまっている、なんてことがあります。

「じゃあ、今のルートで分数を変えたら良いじゃん」とお思いでしょうが、
残念ながら、そもそもパンフレットに徒歩5分とかいてあるのに、いちいち再計算しない不動産屋の方が多いのです。
他の不動産屋が同じマンションで「徒歩5分」としているのに、自分のところ資料だけ「徒歩8分」にはしにくいのでそのままに、、というケースはあると思います。(気が付いただけましかもしれません)
これが2つ目の理由です。
最後が
そもそも駅の到着起点を不動産屋が知らない
これも大きい理由です。
駅のここに到達すれば、到着というところは、基準がちゃんとあります。
それはホームでも、改札でもなく、
- 地上駅は駅舎の出入り口
(始発から終電まで通れるルート)
駅舎は簡単いうと駅の建物。
小さな駅だと分かりやすいのですが、東京駅とか建物自体が大きいですよね。
その『出入り口』です。
それでもルールを知らない不動産屋が資料を作ると勝手に「物件から一番近い、駅のロータリーの端っこ」とか「物件から一番近い、駅の敷地の端っこ」とか「駅につながっている歩道橋の階段の1段目」とか都合よく距離を縮めてしまっている可能性があるのです。駄目です。
またルートは始発から終電まで利用できなければなりません。

例えば夜9時以降は通れない公園や、閉まってしまうビルの中、などはルートにしてはいけないのです。
- 地下駅は地上への出入り口
(連絡通路の出入り口は不可)
いわゆる公式の『A3出口』とか『南出口』とかです。

いくら駅に繋がっていても、鉄道会社が駅として管理していない、駅につながっている地下通路や連絡橋もダメという事です。
また、駅名が同じでも別々の駅とみなされる場合や、同じ駅でも出口によって異なる場合があります。
一部の人だけが分かる例として(誰もがが分かりそうな例は思いつきませんでした、、)のは
JR山手線・京浜東北線西日暮里駅、都営日暮里、舎人ライナー西日暮里、東京メトロ千代田線西日暮里駅のところなんかは分かりやすいでしょう(説明は無理)
まとめ:不動産屋側のレベルの差、知識、意識の差で実際には着かない

この駅までの分数(距離)というのが、物件を検討する上において、とても大事な要素になるのですが、不動産屋側のレベルの差、知識、意識の差によって
隣の家なのに、売っている不動産屋によって徒歩分数が2分も違う、とか起こり得てしまうのです。
実際に歩いてみるのが一番、というありきたりな結論は嫌なので
怪しい資料だった場合は、キョリ測とかで、あなたの基準点を決めて、測ってみて、それぞれを比較するのもお勧めです。(弱いですがこれくらいしか、、)

このように駅徒歩〇分は、参考記録のような形になってしまっています。
というかもっと頑張れよ不動産屋。
自戒を込めて、、、
ではまた。