戸建や土地の資料を見るときに、必ず記載がしてある「建ぺい率と容積率」
なんだか分かるようで分からないということはありませんか?
大体、文字の中に漢字とひらがなが混じっている時点で危険な匂いがします。
本来はひらがなではないはずで、建ぺい率は、難しく書くと「建蔽率」となるわけで、一生のうちに何度「蔽」と書く機会があるのでしょうか。私は漢字で書いたことはありません。
しかも私のPCでは「ぺい」って打っても「pay」しか出てこず「蔽」とは出来ていません。
今知りました。それが建ぺい率のひらがなの謎だったんですね。
今回は不動産知識の入門編として、いまさら聞けない「建ぺい率と容積率」について分かりやすく説明してきます。
結論:建ぺい率とは敷地面積に対する建築面積の割合
建ぺい率とは敷地面積に対する”建築面積”の割合です。
”建築面積”とは分かりやすく言うと「真上から見たときに一番大きい面積」の事です。

例えば100㎡の敷地だったとして、「1階:40㎡・2階:30㎡」の1階が2階よりも広い、よくある形のお家だったら、真上から見たときに一番大きい部分は1階の40㎡なので、建ぺい率は上記の図のように40%です。
きのこの山が「家」だとします。
かつてこんなセリフを言った人は存在したのでしょうか。


例えば100㎡の敷地だったとして、「1階:20㎡・2階:80㎡」のあまり見たことがないきのこ型のお家だったら、真上から見たときに一番大きい部分は2階(笠?)部分の80㎡なので、建ぺい率は80%です。
たけのこの里を「マンション」だとします。
かつてこんなセリフを言った人は存在したのでしょうか。


例えば100㎡の敷地だったとして、「1階:50㎡・2階:40㎡・3階:30㎡・4階:20㎡・5階:10㎡」のたけのこ型のマンションだったら、真上から見たときに一番大きい部分は基礎(クッキー?)の部分の50㎡なので、建ぺい率は50%です。
真上から見た時の細かい参入のルールはありますが、ここでは述べません。
だってきのこの山とたけのこの里を家だとかマンションだとか言い張るやつに、細かいことを言われたくはないですよね。
要するに建ぺい率とは
「敷地の中に、どれだけの大きさの家の箱を置くことが出来るか」
ということです。
建ぺい率が40%だと、残りの60%の部分は駐車場か庭になるわけで、それだけお隣との間も空きますし、緑地として利用される方も多くなります。

いわゆる住宅地では建ぺい率は40~60%に設定されていて、敷地目一杯に建てれないようにしてあります。それが結果として町全体の景観や美観を損なわないようになっているのです。
結論:容積率とは敷地面積に対する建物の延べ面積の割合
容積率とは敷地面積に対する建物の”延べ面積”の割合のことです。
”延べ面積”とはわかりやすくいうと、「建物の各階の床面積の合計面積」のことです。
3階建てのお家で、1階:40㎡・2階:40㎡・3階:20㎡だとしたら延べ床面積は100㎡ということです。例えば100㎡の敷地だったとしたらこの場合、容積率は100%です。
きのこの山が「家」だとします。

例えば100㎡の敷地だったとして、「1階:20㎡・2階:80㎡」のきのこ型のお家だったら、延べ床面積は100㎡なので、容積率は100%です。
たけのこの里をマンションだとします。

例えば100㎡の敷地だったとして、「1階:50㎡・2階:40㎡・3階:30㎡・4階:20㎡・5階:10㎡」のたけのこ型のマンションだったら、延べ床面積は150㎡なので、容積率は150%です。
他にも容積率には地下部分や、小屋裏部分とかにおいて特殊な算出(除外)方法がありますが、細かいことは延べません。
要するに容積率とは
「どこまで上に伸ばすことが出来るか(高い建物が建てられるか)」
ということです。
容積率が200%だと、敷地の倍の延べ床面積まで建築をすることが出来ます。
極端に言うと、容積率400%の場合、例えば100㎡の敷地だとして、1階あたり10㎡だとしたら、40階まで(10×40=400㎡)建築が可能になります。
1階あたり5㎡だとしたら80階まで(5×80=400㎡)建築が可能になります。

いわゆる商業地(や駅前)では建ぺい率は100~400%に設定されていて、高い建物が建築可能になっています。それにより商業ビル群が出来、店舗や会社の誘致が可能になるのです。
まとめ:きのこの山やたけのこの里を使って説明する必要はなかった
別にきのこの山やたけのこの里を家やマンションに見立ててまで、建ぺい率や容積率について説明をする必要は無かったと思います。
しかし思いついた以上、やるしかなかったですし、一人でもいいので、分かりやすかったと思っていただけたなら、そこに意味はあるのだと思います。
今後も、引き続き不動産用語を分かりやすく説明していきます。(普通にね)
ではまた。