内覧しなくても分かる、失敗しない中古戸建の選び方【3つのポイント】

不動産「購入編」

みなさん中古戸建てを選ぶ際に、
「どこ見たらいいのか分からない」
とお困りではありませんか?

中古戸建に関しては、まず内覧の前に、3つのポイントを外から見ることが大事になります。

中を見る前に外を確認する

実はこれが大事なのです。

今回は毎年200件以上の不動産に携わっている不動産歴20年以上の私が、失敗しない中古戸建ての選び方について、初級編としてお話をいたします。

ご覧いただければ、候補物件を効率的に絞り込むことが出来、物件選びの時間を有意義に使うことが出来ますし、内覧した後に「最初から教えてくれたら見学すらしなかったのに、、」という事が少なくなるはずです。

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結論は、境界・越境・外壁チェック

内覧しなくても分かる、外から見るべき3つのポイントは以下の通りです。

①境界標の確認
②越境の確認
③外壁
の確認

この3つになります。詳しく解説していきます。

境界標を見つけ出せ

境界標とは、
「どこからどこまでが、私の敷地で、売買対象です」
を示す標識のようなものであり、とても大事なものです。

ですから現地で境界標が設置されているかどうか、確認する必要があります。

境界標

上の写真の石の矢印のものです。他にもプラスチック杭、金属標、刻みなどがあります。

                        境界標サンプル

設置できるのは

これは資格あるもの(土地家屋調査士)でしか設置をすることが出来ず、個人では勝手に設置をすることが出来ません。それだけ重要なものになります。

新しい分譲地などには概ね境界標がありますが、昔からの住宅地等、普通に設置されていないところもあります。

元々あったものが、工事等で飛んでしまう(無くなってしまう)こともありますが、これを「復元」できるのも土地家屋調査士だけになります。

境界標のある位置

境界標がある箇所は、ほとんどが塀やブロックの際か、真ん中になります。

隣と高低差がある場合は、基本的には擁壁(土を止める壁)の下にあります。(擁壁は高いほうが所有していることが多いため)

擁壁

また外からだけですので、奥の方は敷地に入らないと見えないと思いますが、道路から見ての両サイドに境界標があれば、奥の方も、それに連動した形となりますので、まずは道路からの確認で大丈夫です。※一般的には塀やブロックを斜めに貫通する境界は考えにくいため

境界標が無い場合

境界標が無い場合、原則は
売主様の費用負担で、土地家屋調査士に依頼し、設置
してもらいます。

これは、高額な売り物、であるにも関わらず、どこからどこまでが商品(敷地)か分からない、では売り物ではないですよね?という理論に基づきます。
これを「境界の明示義務」と言います。

ただし、物理的に設置できない、隣地の所有者が不明で立会できない等の理由があるときには
「境界に関する覚書」で対応するケースもあります。


境界標が無いから絶対にダメ、ということでもありません。

どちらにしても大事なことは
「所有者(売主)と隣地の認識が一致している」ことです。

例えば、塀があって、その塀はこちらのものだと認識していたところ、引越した後にお隣さんから
「その塀は私のものです」と言われると大変ややこしいです。

境界標が設置してあれば、認識が違っても測量図等によって対抗できることが多いですが、無い場合は泥沼です。境界をめぐるトラブルは精神的にも金銭的にも時間的にも負担が大きいと思います。

ですから、境界標があるかどうかまず確認しましょう。
無い場合は不動産屋に、どのような対応になるのか確認しましょう。
※不動産屋が「うーん、、、どこでしょうね、、」とか言い出したらすぐに逃げてください。

越境物は加害か被害か

『越境』とは、文字通り、境界を越えて物がはみ出している状態のことです。

越境物があるかどうかを外から確認する必要があります。

植栽の越境

よくあるのが、植栽(草木や樹木等)ですね。
これは個人的にはお互いさまになることが多いので、気にしなくていいと思います。

ただし大きな木が、大部分越境してたり、管理されてなく伸び放題の場合は、そのお隣さんと何らかの決め事(協定)等があればよいのですが、無い場合はお隣さん大丈夫な人かな、、と注意(警戒)する必要がありますね。

電線や引き込み線

電柱の位置によっては、こちら(もしくはお隣さん)の電線や、引き込み線が上空を通過越境してるケースもあると思います。

こちらも電柱の位置が変えられない限り、さほど気にする必要は無いと思います。

ただし、建て替えや、増築時にその電線や引き込み線が障害になりそうであれば、事前に協議する必要がありますので、頭の片隅にでも置いておいてください。

構造物

例えば、雨樋や庇、カーポートの一部、屋根の一部、物置の屋根、TVアンテナ等が越境しているケースがあります。

こちらは良い悪いに関わらず、すぐに解消出来ないものである事が多いので、多くは現状のまま理解して購入することとなります。それが理解(容認)できない場合には購入しない、という事ですね。

また状況によっては、「越境に関する覚書」を交わして契約をします。
※将来建て替える際には解消します、など


いずれにしても、越境物に対して、
容認できるのか、出来ないのか
判断するというです。

また、加害側なのか、被害側なのか
ということも認識する必要がありますね。

こちらも不動産屋に取り扱いを確認をしてください。

※越境による被害の場合は、越境している物や程度によっては、お隣さんのモラルや人間性を垣間見れる、今後の検討の判断材料になります。

※京都の町屋のように「越境が日常」みたいな地域もありますので、周りも同じような地域なのか確認してみてください。

外壁の斜めのひび割れは地盤沈下?

これは「綺麗な外壁だな」とか「色がだいぶ落ちているな」という事ではありません。

極端に言うと、それらはお金をかければ綺麗にしたり出来ます。

クラック(ひび割れ)

外壁をよく見て、クラック(ひび割れ)があるか、また、それを直した跡があるか確認をしてください。

得に斜めのクラックは、家自体が『地盤沈下』(不動沈下)している可能性があります。

お家がいくら頑丈に造ってあっても、地盤ごと傾いてしまえば、成すすべはありません。
家全体が綺麗に(?)傾けばよい(?)のですが、一部だけ傾くと、残った部分との境目にクラックが発生します。斜めにクラックが入っているという事はその可能性が高いのです。

もちろん傾いておらず、地震によって一部だけにクラックが入ることもあり得ますが、まずはクラックを見つけた場合は地盤沈下を疑う必要があります。
※普通は不動産屋から「実は、、」と話があるはずですが、万が一なかった場合はすぐに逃げ(以下略

単純に外壁の「塗装のひび割れ」であれば、問題はないというか、経年劣化で起こりうる内容ですので、極端な心配は要りませんが、判断が難しい場合は不動産屋に確認して下さい。

家の傾きを直す

家自体や立地はすごく気に入っているが、家が傾いているのでなんとかしたい!

というご要望をいただくこともあります。

その場合は(傾きの程度に拠りますが)ジャッキアップによる解消方法があります。

詳しくは延べませんが、簡単に説明すると、車のジャッキアップのように建物全体を持ち上げて、平準化するという方法です。
ただし費用的な面や、家全体を持ち上げるときに家自体にかかる負担が大きいため、必ずしも最善の方法とは言えませんので、こちらも不動産屋に相談してみてください。

まとめ:まずは外からだけ見て候補を絞る

家の中や立地環境がどれだけ素晴らしくても、この3点で大きな問題があれば、引越した後に、トラブルになる可能性があります。

これらは外からでもある程度分かりますので、複数候補があるときに、まずは外からだけ見て候補を絞るのにも役立ちます。
※居住中の戸建ての場合は、事前に不動産屋に声をかけておいた方が良いでしょう。
 周辺の方から含めて、売主様に不審がられてしまうと今後の交渉に支障をきたすかもしれません。

必ずしも、境界標がないからダメ、越境があるからダメ、クラックがあるからダメ、ということでありませんが、重要な要素を含みますので、それぞれ個別にしっかりと確認しましょう。
それに至る理由がハッキリしているならば、商談を進めてよいケースも多いのです。

皆さまの失敗しない中古戸建て(土地)選びのために参考になれば幸いです。

明日からすぐにでも出来ますので、さっそく実践してみてください。

※ちなみに、物件選びの前段階、資料請求をした物件資料の正しい見方については別記事にしてありますので、合わせてご覧下さい。

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ではまた!

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この記事を書いた人
エネミー伊吹
エネミー伊吹

40代前半の現役不動産屋。20年以上不動産に携わる。
大学卒業後、住宅メーカーに就職し1年目に全国新人トップを取る。その後自身で設計をし、実家を建て替える。
20代後半から賃貸会社に転職し、不動産のマーケティングを担当する。
現在は仲介不動産会社に勤め、年間200件前後の不動産に携わり、毎年100組以上のお手伝いをする傍ら、ブログを書く日々を送る。
いちごを育てながらカステラを自分で焼く。甘党。

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